絵本・イラスト

創作意欲満々で生涯現役を貫いた恩師を偲ぶ

投稿日:2018年11月11日 更新日:

妊娠16週のゆきうさです。

今日は、1年前のこの時期に亡くなった恩師に思いを馳せました。

私の恩師と呼べる一人は、高校時代の美術の先生。

出会ったときから、おじいちゃんで

美術室でいっつも陶芸に精を出していました。

もちろん絵も描きます。

今、この時代では考えられないけれど、

窯の前ではタバコをふかしていたり。

髪は自分でカット。

服装は春夏秋はチノパンに白シャツ。

冬はそこへセーター投入。

珈琲を飲み飲み、

生徒をよく見ている。

そんな先生でしたので、

私は在学中からとてもよく一緒にいました。

卒業してからも、年に数回、顔を見に行ったり。

その後、退職されてしまって、

お顔を見ることも会うこともなくなって。。

でも、ふとしたきっかけで、

また会えるようになったんです。

先生主催の絵画教室の生徒さんのために

着物や浴衣でモデルもしたっけ(笑)

お声かけいただいて、

市内の絵画を愛する方々所属の美術連盟に所属するようになり、

デッサン会などに顔を出すようになったら、

恩師も所属していて、

そこでも顔を合わせるようになりました。

いくつになっても、

その姿は変わらず。

少し、足を引いたりしていたけど、

相変わらず、

窯の前で作品を見守って。

デッサン会はいつも一番で皆勤賞だと、

私がその会に入会するきっかけをくださった方が教えてくれた。

陶芸にしろ、絵にしろ、

創作するその意欲は目を見張る。

80を超えてもなお、衰えることなく。

だから、私は、

少し会わない時間があっても、

また会える。

いつもそう思っていた。

夢が叶ったら、

先生にも報告するんだって、いつも思っていた。

それが、去年の11月、叶わぬ願いとなった。

突然、友人からのLINEで亡くなったことを知った。

私は引っ越してしまって、退会してしまった美術連盟のデッサン会で

じゃ、また次回ねってみんなと別れた数日後だったとか。

周りの誰もが、

いつまでもいてくれると思っていたんじゃないかな?

突然すぎて、

呆然とした。

あれから1年。

私は妊娠中で、手伝いには行けないけれど、

来年の秋、恩師の回顧展を行うことになったそうで、

その準備が始まっている。

ご家族にお願いして、

アトリエに作品を見に行った知り合いの方から教えていただいた。

あなたの着物姿の絵がたくさん描いてあったよ。

って。

本当にたくさんの作品を残した方で、

アトリエも圧巻だったそうだ。

ぜひ、お腹の赤ちゃんに何事もなく

来年の回顧展に足を運んで

作品たちのほんの一部でも見てきたい。

家にもいくつか、近年の小さなかわいい作品がある。

スプーン入れと筆立てだけど(*^^*)

ひとつは結婚記念にもらったんだ。

窯から出したての作品たちが外で風を受けているところで、

「おい、誰も触ってないから、好きなのを一つ選んで持ってけ」

いつものようにぶっきらぼうな口の悪さで。

高校時代に見ていた先生の大物の作品にはない色とりどりの

小さな手のひらサイズのその子たちの中から

淡い黄色いふとっちょをもらってきた。

ありがとう。

大切にするね!

なつかしいやりとりばかり。

あんまり好きじゃなかった学校の空気の中で、

先生のいる場所にいるのが好きだった。

美術室が好きだった。

思い出すことはたくさん。

あぁ、あれから1年たったんだな。

先生、すごいなって、ふと思うのは、

今、思うように描けないからかな。

つわりの時に心底思ったんだ。

描くって、描く気力と体力があるって、素晴らしいなって。

私も生涯現役で描いていたい。

どんなに描けない時間があっても、

必ずもどってくるほど、

好きなのだ。

描くこと。

作ること。

表現する事。

つわりが終わったら、

また描けるって思っていたけど、

今回の出生前診断の結果に振り回されて、

なかなか毎日描く気持ちが起こらない。

ぼんやりスマホを眺めたり、

本を読んだり、

そんな日が多い。

でも、また描く。

先生ほどの膨大な量は今までも描いていないけれど、

私は私のペースで

絵も、絵本も作っていくんだ。

改めて、心に思う11月。

秋は少しずつ深まって、

私のマイナス思考も少しずつ埋まっていく。

検査結果を聞くまでは、

気持ちを高く、

いいイメージだけを持っていく。

では、また。

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